GDP、2期連続マイナス成長でリセッション到来か
アトランタ連銀 GDPNowは、GDPが2期連続でマイナス成長になるレポートを発表しました。(ちなみにGDPNowというのは、実際のGDP指標が出る前にアトランタ連銀がGDP予想値を発表するレポートとなります。)
そのGDPNowは、6/30にQ2の実質GDPの年率成長率を0.3% → -1.0%へ下方修正。しかし、これだけでは終わらずその翌7/1には-1.0% → -2.1%へ更に下方修正しました。2期連続でマイナス成長と予測している。
Q1: -1.6%(確定値)
Q2: -2.1%(予想値)
通常、2期連続でGDPがマイナス成長となるとリセッション入りとなります(正式にはNBERという組織が総合的に決めますが)。この発表がされてからリセッションの話題が沸き上がりました。まだ予想値とは言え一気に下方修正されたことはネガティブな材料となるとおもいます。
同時にインフレは高止まりの状態で、まだまだこれから利上げが待っているという、スタグフレーションの状態であります。
経済指標結果
■PCEデフレータ(前年比)
6.3%(結果) vs 6.4%(予想)
6.3%(前回)■PCEコアデフレータ(前年比)
4.7%(結果) vs 4.8%(予想)
4.9%(前回)
PCE(個人消費支出)はFRBが重要視する指標である為、当然インフレ真っ只中注目の指標の一つとなっています。この指標はどういうものかと簡単に言えば、個人消費支出の物価動向を示す指標で、変化率がプラスならインフレ、マイナスならデフレとなります。
そして今回の結果としては、悪化してないので最低限OKというところですが、まだまだ高止まり感があります。この結果一つだけではインフレがピークアウトしたとは材料不足で早すぎる判断だと思います。パウエル氏もこれまで言い続けているように、継続してインフレが抑えられているデータ(証拠)を見ていく必要があると述べてます。
今後出てくる指標も引き続き注目する必要があると考え、7月のFOMC直前まで要人達の反応や発言などにも注目していきたいと思います。
■ ISM製造業景気指数
53.0(結果) vs 55.3(予想)
56.1(前回)
こちらも予想より低い数字がでました。景気が悪くなっていると見ていいとおもいます。景気後退懸念からか長期金利も連日下げています。
利上げ予想状況
先週から現時点の利上げ予想推移です。今年も半分が終わりFOMCもあと4回となりました。現在の政策金利は1.50~1.75%です。次回も75bpsの利上げ確率が現時点では優勢です。
FOMC日程/利上げ幅 | 25bps | 50bps | 75bps | 100bps |
7月27日 | 0% | 6.7% → 17.4% | 93.3% → 82.6% | 0% |
9月21日 | 4.8% → 14.3% | 69.1% → 70.8% | 26.1% → 14.9% | 0% |
11月2日 | 42.4% → 48.4% | 43.9% → 37.1% | 10.8% → 5.9% | 0% |
12月14日 | 34.5% → 45.7% | 7.7% → 29.7% | 0.0% → 4.5% | 0% |