2023年「ことしの10大リスク」
アメリカの調査会社「ユーラシア グループ」が発表した「ことしの10大リスク」は、以下のとおり。
1.「ならず者国家ロシア / Rogue Russia」
ロシアは世界で最も危険な「ならず者国家」になり、世界全体に深刻な安全保障上の脅威をもたらす。
2.「権力が最大化された習近平国家主席 / Maximum Xi」
去年、開催された共産党大会で習主席は建国の父とされる毛沢東以来の権力を掌握。
3.「テクノロジーの進歩による社会混乱 / Weapons of mass disruption」
AI=人工知能の技術的進歩は社会の信頼を損ない、ビジネスや市場を混乱させる。ポピュリストなどは政治的利益のためAIを武器化し、陰謀論や「フェイクニュース」を広める。
4.「インフレの衝撃波 / Inflation shockwaves」
世界的な景気後退の主な要因となり、社会的不満と世界各地での政治的不安定にもつながる。
5.「追い込まれたイラン / Iran in a corner」
政権に抗議するデモが相次いでいる。政権崩壊の可能性は低いが、過去40年間のどの時点よりも高くなっている。
6.「エネルギー危機 / Energy crunch」
エネルギー価格の上昇は消費者と政府に負担をかける。
7.「阻害される世界の発展 / Arrested global development」
新型コロナウイルスの流行、ウクライナ侵攻、世界的なインフレなどが続き経済的、安全保障的、政治的な利益がさらに失われる。
8.「アメリカの分断 / Divided States of America」
アメリカは世界の先進国の中で最も政治的に偏向し、機能不全に陥っている国の1つで政治的暴力のリスクが続いている。
9.「デジタルネイティブ世代の台頭 / Tik Tok boom」
1990年代半ばから2010年代初めに生まれた若者を指す「Z世代」がアメリカやヨーロッパなどで新しい政治勢力になる。
10.「水不足 / Water stress」
水不足が世界的かつ体系的な課題となる。しかし、各国政府はこれを一時的な危機としてしか扱っていない。
12月雇用統計
■非農業部門雇用者数
223K(結果) vs 200k(予想)
256k(前回)■失業率
3.5%(結果)vs 3.7%(予想)
3.7%(前回)■平均時給
[前月比]
0.3%(結果)vs 0.4%(予想)
0.6%(前回)[前年比]
4.6%(結果)vs 5.0%(予想)
5.1%(前回)
平均時給が下がったことは、賃金インフレの低下という意味で良い結果だとおもいます。FRBはこの結果に喜ぶだろうし、さらに利上げペース減速に後押しするデータになっていると思います。
しかし、失業率は下がってしまい、人手不足な状況が現れていると思います。この失業率3.5%という数字は2020年2月のパンデミック前の時と同じで、それ以前では1969年(3.4%)以来の低水準です。雇用はまだ強いというデータになるとおもいます。個人的にはテック企業の解雇が相次ぐ中、そろそろデータに反映されるかなと思っていたのですが意外な結果でした。
来週01月12日(木)はCPIが出ます。今月はFOMCはないので雇用統計に続いてCPIも注目されています。インフレ鈍化しているようなデータが出ることが予想されますが、そうではい裏切るようなデータが出る場合は、また荒れることが予想されるので注意したいとおもいます。
利上げ予想状況
先週から現時点の利上げ予想推移です。
現在の政策金利は4.25%~4.50%です。
今後の注目点としては利上げのピークはいつか、利下げの時期はいつかに注目されると思います。
5月以降の予想値はインフレデータが出る度に一喜一憂してる感じでとても流動的です。
金利/日程 | 2月1日 | 3月22日 | 5月3日 | 6月14日 | 7月26日 | 9月20日 | 11月1日 | 12月13日 |
5.25-5.50 | ||||||||
5.00-5.25 | ↓18.2% | ↓36.9% | ↓37.4% | ↓31.0% | ↓21.8% | |||
4.75-5.00 | ↓22.8% | ↑66.2% | ↑46.5% | ↑44.5% | ↑42.9% | ↑38.4% | ↓31.2% | ↓17.2% |
4.50-4.75 | ↑77.2% | ↑15.7% | ↑9.6% | ↑9.0% | ↑17.0% | ↑28.8% | ↑31.8% | ↓31.3% |
4.25-4.50 | ↑16.0% | ↑29.1% | ||||||
4.00-4.25 |