5月FOMCまとめ
本日、市場予想通り25bpsの利上げが決定し、レンジで5.00%~5.25%となりました。
そして、前回ステートメントから下記文言が削除され、利上げ一時停止の可能性を示唆する格好に
“some additional policy firming may be appropriate”
(さらなる政策強化が適切かもしれない)
FOMCステートメント原文はこちら
下記はパウエル会見のコメント
- 銀行セクターの状況は概ね改善した
- 労働市場は依然として非常にタイト
- 住宅は依然として低迷
- 賃金の伸びは緩和の兆しを見せている
- 金融政策の効果が十分に発揮されるまでには時間がかかる
- 利上げの程度はデータに基づいて会合ごとに決定していく
- もっと必要であれば、もっとやる用意がある
- 利上げ停止に関する決定は本日行われなかった
- 銀行破綻が信用収縮(クレジットクランチ)につながることを願う
- 今日の金融政策決定において債務上限は重要でない
- 追加の銀行統合の計画はない
- 信用収縮がどれほど金利上昇につながるかはわからない
- 現在多くの銀行が流動性に注目している
- 我々はそれほど金利を上げる必要はないと思う
- 十分なスタンスに達したと宣言する前により多くのデータが必要
- インフレ圧力は高止まりしている
- インフレ率を2%に戻すことに強くコミットしている
- しばらくはこのままでいる必要があると考える
- 十分な制限的なレベルまで恐らく遠くない
- FEDの動きを示すためにはデータが数ヶ月必要
- 景気後退を回避する可能性がある
- 失業率が大幅に上昇することなく労働市場が冷え込むことはあり得る
- 賃金がインフレの主要な要因だとは思わない
- 信用条件の厳格化は、経済、雇用、インフレに影響を与える可能性がある
- FRBの関心は今後信用引き締めに移行する
- インフレが高止まりするならば、利下げはしない
株価はFOMCステートメント発表後に少し上昇しましたが、なんとなく方向感のない鈍い動きでした。パウエル議長会見が始まると徐々に下げていき、下落率は-0.50%程度でした。
※余談
ある質問者がパウエル議長に
「何か後悔していることありますか?」
パウエル議長「いくつかありますね(真顔)」
会場「www」
金利予想状況
パウエル会見後の金利予想推移です。
本日利上げが行われましたので、現在の政策金利は5.00%~5.25%です。
9月ごろから利下げされるという予想はおおむね変更なしという状況です。
金利/日程 | 6月14日 | 7月26日 | 9月20日 | 11月1日 | 12月13日 | 1月31日 | 3月20日 | 5月1日 | 6月19日 |
5.25-5.50 | ↑15.3% | ↑8.5% | |||||||
5.00-5.25 | ↑84.7% | ↑53.7% | ↑23.9% | ||||||
4.75-5.00 | ↓0% | ↑37.8% | ↑48.3% | ↑26.8% | |||||
4.50-4.75 | ↓24.9% | ↑45.5% | ↑27.8% | ||||||
4.25-4.50 | ↓21.9% | ↑44.3% | ↑27.5% | ||||||
4.00-4.25 | ↓20.8% | ↑44.1% | ↑25.4% | ||||||
3.75-4.00 | ↓21.1% | ↑42.4% | ↓19.6% | ||||||
3.50-3.75 | ↑23.4% | ↑37.4% | ↓26.6% | ||||||
3.25-3.50 | ↑29.0% | ↑34.1% | |||||||
3.00-3.25 | ↑21.0% |