13ヵ月ぶりのCPI上昇と今後のリスク

時事ネタ

7月消費者物価指数(CPI)

■CPI
[前年比]
3.2%(結果) vs 3.3%(予想)
3.0%(前回)

[前月比]
0.2%(結果) vs 0.2%(予想)
0.2%(前回)



■CPI Core
[前年比]
4.7%(結果) vs 4.8%(予想)
4.8%(前回)

[前月比]
0.2%(結果) vs 0.2%(予想)
0.2%(前回)

 

CPI・CPIコア共に市場予想を下回りましたが、CPIは13ヶ月ぶりに再上昇しました。

より重要なコア指数は小幅ながら下げました。まだ高止まりですがまずまず良い結果だと思います。株式市場にとっては全体的にまずまずプラスの結果と見ていいと思います。

次回の8月CPIで更に上昇するのかどうかは気になるところです。FRBが目標としている2%まではまだまだ簡単には下がらない状況とはいえ、今回の結果は9月FOMCで利上げするに至らない範囲の結果に思えます。

懸念事項としては、原油価格が上昇によるインフレ再燃リスクです。2022年、ロシアによるウクライナ侵攻で原油価格が大きく上昇し、当時パンデミック後のサプライチェーン問題に加え、原油価格上昇でインフレを大きく加速させました。

今は賃金インフレが主な原因になっていますが、引き続き原油価格が上昇していけば、エネルギーを多く消費する製造業や輸送業に影響が出始めます。既にガソリン価格(下記グラフ)は再び上昇を続けていますし、ジェット燃料の卸価格も上昇しているため航空運賃の押し上げリスクもあります。

 

米国の経済は堅調をキープしており、ソフトランディング若しくはノーランディングの可能性を高めています。しかし、もぐら叩きのようにインフレはしつこくFRBを悩ませるかもしれません。

 

金利予想状況

現在の政策金利は5.25%~5.50%です。

8月にFOMCはありませんが、次に注目するイベントは8月24日~26日にジャクソンホール会議です。今回のCPIの結果を受け、9月の利上げはゼロに近い予想になりました。

金利/日程 9月20日 11月1日 12月13日 1月31日 3月20日 5月1日 6月19日 7月31日 9月25日
5.50-5.75 ↓9.5% ↓25.0% ↓21.5% ↓13.9%
5.25-5.50 ↑90.5% ↑73.2% ↑66.0% ↓49.0% ↓29.3%
5.00-5.25 0% 0% 10.9% ↑32.0% ↑41.5% ↓29.7% ↓19.1%
4.75-5.00 ↑19.7% ↑40.9% ↓35.6% ↓22.1%
4.50-4.75 ↑19.2% ↑29.5% ↑34.5% ↓24.0%
4.25-4.50 ↑25.9% ↑33.2%
4.00-4.25 ↑23.3%
3.75-4.00

 

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