2024年「今年の10大リスク」
今年もアメリカの調査会社「ユーラシア グループ」が2024年「今年の10大リスク」を発表しました。
1「深まる G ゼロ世界の混迷 / The G-Zero wins」
Gゼロ、つまり世界をリードする国やグループが不在の状態がもたらす危険性を指摘してきました。2025年現在、その警告は現実となり、地政学的な不安定が常態化しています。
Gゼロは、世界の安全保障や経済を弱体化させ、新たなパワーの空白を生み出しています。その結果、ならず者が勢力を拡大し、事故や誤算、紛争のリスクが高まっている
2「トランプの支配 / Rule of Don」
一つの権力者が国の政策を大きく左右する状況になる。
3「米中決裂 / US-China breakdown」
経済の混乱リスクが高まる。
4「トランプノミクス / Trumponomics」
インフレ率の上昇と成長率の低下リスク。彼の政策はインフレ率の上昇と成長率の低下を通じて、今年の米国経済の強さを損なうだろう。
5「ならず者国家のままのロシア / Russia still rogue」
ロシアは、イランが弱体化する中、世界で最も危険な「ならず者国家」として君臨し、米国主導の世界秩序を揺るがすことを目的とした攻撃的な外交政策をますます強化するだろう。
6「追い詰められたイラン / Iran on the ropes」
中東は依然として不安定な地域であり続ける。その最大の理由は、イランが過去数十年で最も弱体化していることにある。この状況は、中東の勢力バランスに大きな変化をもたらし、新たな不安定要因となる可能性がある。
7「世界経済への負の押し付け / Beggar thy world」
世界は経済成長への期待に沸き立っていましたが、米中両大国の政策によってその期待は裏切られることになります。地域間の経済格差は拡大する可能性があります。
8「制御不能なAI / AI unbound」
AIはますます高度化し、自律的な行動や自己複製が可能になることで、人間と機械の境界が曖昧になります。 しかし、AIの規制が各国で不十分なため、AIによるリスクがますます高まることが懸念されます。
9「統治なき領域の拡大 / Ungoverned spaces」
米国がグローバルなリーダーシップを放棄し、多極化が進んだ結果、Gゼロの時代を迎えています。 この状況は、地政学的な紛争や混乱を招き、国際的な協力体制を弱体化させています。特に、宇宙、海底、領空などのグローバル・コモンズは、紛争の舞台となり、その管理が行き届かなくなっています。
10「米国とメキシコの対立 / Mexican standoff」
メキシコは今年、憲法改正が進み、国内では財政が逼迫している時期に、対米関係で手ごわい難題に直面。メキシコの成長とインフレに悪影響を及ぼすことになる。
こちらは2024年のもの。当たってましたかね