11月FOMCまとめ
市場予想通り金利据え置きとなり、レンジで5.25%~5.50%のままとなりました。
今回のステートメントの内容を見ると、前回からのアップデートが3点ほどありました。
■economic activity expanded at a strong pace in the third quarter.
(経済活動が力強いペースで拡大)
→前回のSolid(堅調)からStrong(強い)に■Tighter financial and credit conditions for households and businesses are likely to weigh on economic activity, hiring, and inflation.
(金融・信用状況の引き締めが経済の重荷に)
→ Financial(金融)という言葉が追加■Job gains have moderated
(雇用の増加は緩やかに)
→前回のSlowed(鈍化)からModerated(緩やかに)に

Federal Reserve issues FOMC statement
Recent indicators suggest that economic activity expanded at a strong pace in the third quarter. Job gains have moderate...
下記はパウエル会見のコメント
- 引き締めの効果はまだ十分に現れていない
- 数ヶ月の良いインフレデータは、これから必要なことの始まりに過ぎない
- 制限的な政策スタンスがインフレに下押し圧力をかけている
- 我々は不確実性の中で慎重に動いている
- インフレ率は低下しているが、依然として目標を大きく上回っている。
- 更に引き締めが必要かどうかは、引き締めの累積、ラグ、経済・金融情勢を考慮する。
- GDPは好調だが、減速が予想される。
- 長期金利の上昇は、FRBの政策金利上昇を反映したものではない
- 利上げ一時停止後、再び利上げするのは難しいという考えは正しくない
- 最近の金利上昇と金融引き締めが何回の利上げに相当するかは明言しない
- 我々は労働市場、経済成長、金融情勢を見ている
- 政府閉鎖は潜在的なリスク要因
- FOMCは経済への影響について地政学を注視している
- 成長鈍化や労働市場の軟化を見る必要がある
- 我々は大きな不確実性の中で政策を決定しなければならない
- 我々は今、2022年の利上げの効果を目の当たりにしている
- バランスシート縮小のペースを変えることは考えていない
- 長期金利の上昇にQTが果たす役割は相対的に小さいかもしれない
- インフレの進展は一進一退を繰り返すだろう
- この18ヶ月で賃金の上昇率は大幅に低下した
- 今のところ賃金はインフレの主要因ではない
- 将来的には、インフレにとって労働市場がより重要になるかもしれない
- やり過ぎるか、やらなさ過ぎるか、リスクのバランスが取れるところまで来ている
- 利下げについては考えていないし、話していない
金利予想状況
現在の政策金利は5.25%~5.50%です。
今回も金利据え置きとなりました。市場の利下げ予想は5月か6月あたりではないかという見方が強まっています。
金利/日程 | 12月13日 | 1月31日 | 3月20日 | 5月1日 | 6月12日 | 7月31日 | 9月18日 | 11月7日 | 12月18日 |
5.75-6.00 | |||||||||
5.50-5.75 | ↓17.1% | ↓22.4% | ↓18.2% | ↓9.8% | |||||
5.25-5.50 | ↑81.5% | ↑74.9% | ↑64.4% | ↓41.6% | ↓24.2% | ||||
5.00-5.25 | ↑1.4% | ↑1.3% | ↑16.0% | ↑39.9% | ↑40.8% | ↓30.5% | ↓18.8% | ||
4.75-5.00 | ↑25.4% | ↑35.0% | ↓32.1% | ↓25.2% | ↓16.7% | ||||
4.50-4.75 | ↑17.5% | ↑28.7% | ↑30.5% | ↑27.1% | |||||
4.25-4.50 | ↑20.8% | ↑27.0% | |||||||
4.00-4.25 | |||||||||
3.75-4.00 |