9月FOMCまとめ
市場予想通り金利据え置きとなり、レンジで5.25%~5.50%のままとなりました。
今回のステートメントも、前回ステートメントから大きな変更はありませんでした。
下記は現在のFRBの経済予想、金融政策予想の中央値です。※6月時からの変化
※原文はこちら
2023 | 2024 | 2025 | 以降 | |
実質GDP | 1.0 → 2.1 | 1.1 → 1.5 | 1.8 → 1.8 | 1.8 |
失業率 | 4.1 → 3.8 | 4.5 → 4.1 | 4.5 → 4.1 | 4.0 |
PCE | 3.2 → 3.3 | 2.5 → 2.5 | 2.1 → 2.2 | 2.0 |
PCE Core | 3.9 → 3.7 | 2.6 → 2.6 | 2.2 → 2.3 | N/A |
FFレート | 5.6 → 5.6 | 4.6 → 5.1 | 3.4 → 3.9 | 2.5 |
上記の前回比較で目立ったところとしては、FFレートが24年、25年に予想中央値が上昇しているところ。インフレの長期化予想が上方修正された形となりました。
また、失業率も前回の時も下がりましたが、今回もさらに下がりました。つまり予想を超えてくるような労働市場のタイトさが目立っていることになります。
下記はパウエル会見のコメント
- 労働市場は依然タイト
- 長期的なインフレ期待は若干緩やかになったが、良好に固定されている
- インフレ率を2%に下げるプロセスはまだ長い道のりがある
- FRBの予測は”計画”ではない、我々は会合ごとに決定を下す
- インフレ率の低下には、成長率と労働条件の軟化が必要だろう
- インフレ率が2%に下がると確信できるまで、金利は制限的なままにする
- 必要ならばさらに利上げする用意はある
- 政策当局者の大半は再利上げが適切である可能性が高いと考えている
- 適切な水準に達したことを示す説得力のある証拠を見たい
- 多くの人が一方的な結論に飛びつかないように注意してほしい
- 最近の労働市場レポートは、我々が見たいものを示す良い例だった
- 中立金利については、そこに到達してから初めて分かる
- ソフトランディングへの可能性が広がったとしても、それはFEDがコントロールできない要因によって決まる可能性もある
- FED予想中央値では失業率の大幅な上昇はないと見ている 労働市場には何らかの軟化が必要だと考えている
- 今年残り2回の会議で下す決断は、データの総合性による
- 不確実性が高すぎる
- ある時点で利下げが適切をなる時が来るだろう
- GDPは好調な個人消費に牽引されている
- エネルギー価格の上昇は持続すればインフレに影響しうる
- 経済には大きな勢いがある
- ソフトランディングが第一の目標だ
- 最悪のことは、物価安定の回復に失敗すること
- 将来の利下げについては、経済が何を必要としているかを判断することになる
- 個人消費の減少を期待しているわけではない
- 経済が予想以上に好調なら、FRBはもっと手を打つべきと考える
- ストライキ、政府閉鎖、学生ローンの支払い再開、長期金利の上昇などがリスクとして挙げられるが、政府閉鎖は、伝統的にマクロ的な影響をあまり与えない
- ここ最近3回のインフレ指標は非常に良かった
- 我々はエネルギー価格の短期的な動きに目を向けている
パウエル会見後には株価は3指数ともに下落して終了しました。
為替ドル円はドル高に上昇。
金利予想状況
現在の政策金利は5.25%~5.50%です。
FOMC直後の金利予想動向は若干先週よりも予想値が上昇しましたが、全体的に変化なしといったところ。
金利/日程 | 11月1日 | 12月13日 | 1月31日 | 3月20日 | 5月1日 | 6月12日 | 7月31日 | 9月18日 | 11月7日 |
5.75-6.00 | |||||||||
5.50-5.75 | ↑31.5% | ↑39.0% | ↑39.7% | ↑35.9% | ↑28.5% | ↑20.5% | |||
5.25-5.50 | ↓68.5% | ↓54.5% | ↓52.3% | ↓50.8% | ↓47.0% | ↑40.7% | ↑31.7% | ↑21.0% | |
5.00-5.25 | 0% | ↓0% | ↓0% | ↓6.3% | ↓17.5% | →27.6% | →33.4% | ↑32.5% | ↑26.5% |
4.75-5.00 | ↓16.2% | ↓26.0% | ↑29.4% | ||||||
4.50-4.75 | ↓18.7% | ||||||||
4.25-4.50 | |||||||||
4.00-4.25 | |||||||||
3.75-4.00 |